今回はドイツのスーパーでの買い物について、スーパーの種類から、ドイツ特有の容器代のパント、肉や野菜の買い方、お会計の方法などを紹介します。
ドイツに来て何日か滞在する事になった、食費を安く抑えたいのでスーパーを使ってみたい、外食ばかりで飽きた、ドイツのスーパーってどんな感じなんだろう?買い物の流れってどんな感じなんだろう?って人は是非この記事を読んでみて下さい。
それではいってみましょう!
スーパーの種類
ドイツにあるスーパーは殆どがドイツやヨーロッパ全域に展開するチェーン型のスーパーです。今回はその中で一例として、僕がいつも使っている近所のスーパーを、使用頻度の高い順に紹介します。
Kaufland(カウフランド)

カウフランドは郊外にある、日本で例えるとイオンみたいな大型スーパーです。
僕の生活の礎になっているスーパーです。週一の買い物はいつもココです!特にこのスーパーが展開する安価なプライベートブランドK-Classic無くして僕の生活は成り立ちません!
値段も安く、品揃えも野菜やお肉、乳製品などの食料品だけでなく、文房具、下着、自転車の部品、園芸用品、バーベキューコンロ、プリンターのインク、ミキサーやフライヤーなどの電化製品まで取り揃える最強スーパーです。
ただ唯一の欠点は品揃えがとても多いのでお店がとても広い事です。
そのため店内にIKEAのような、売り場をショートカット出来るルートが用意されていますが、ショートカットを覚えたとしてもまだ広くて、日本から遊びに来た僕の母は「買い物がピクニックになる」と言ってました。
僕も入り口では元気にしてても、最後には疲れてしまいます。
そんな時はレジの横の商品棚にある、冷蔵されているコーラを買って会計後、店内に用意されているベンチで小休憩してから家に帰ります。
REWE(レヴェ)

レヴェの価格帯は上記のカウフランドと比べるとほんの少しお高めです。そのせいか、商品の陳列方法や店内のレイアウトが何処となくお洒落で日本ぽいです。でもこのスーパーにもプライベートブランドのJa!(ヤー)があるので、安い買いものもできるので安心してください。
またこのスーパーにはドイツでは珍しいポイントカードのPayBackを使ってポイントを貯める事ができるのが特徴です。
そしてこのスーパーはカウフランドと違ってお店の広さが丁度良いのです。広すぎず、狭すぎず、それでいて品揃えもしっかりしています。街中に沢山あります。その為ちょっとした買い物に向いていて便利に使っています。
日本から遊びに来た僕の母も、最初はカウフランドに行っていたのですが、最終的に疲れないのが良いとの事でカウフランドよりレヴェが気に入ったようです。
Netto(ネット)

ネットは黄色い看板が目印のこのスーパーは商品の価格がとても安いのが特徴です。
このお店は上記のカウフランドやレヴェに比べて、商品の種類が少なかったり、売れ切れている商品があったりするので余り行きませんが、ちょっと水だけとか、トイレットペーパーだけ買いたい時など、ワンポイントの買い物に使っています。
特に僕はこのスーパーで売っている1kgで€2.99(約360円)のグラタンが大好きです!
下記がグラタンの写真です。

下の写真は、容器から出した所です。このままオーブンに入れます。

180℃のオーブンで約30分ほど焼くと出来上がりです。

チーズがこんがりキツネ色になったら焼き上がりのサインです。

とても美味しいです!是非お試し下さい!
Metro(メトロ)

フランスの地下鉄と同じ名前のメトロというこのスーパーは、1964年ドイツ発祥の会員制の業務用スーパーで、一般者向けではありません。
メトロを利用するには、飲食業経営者や何らかの事業者である事を書類などで証明し、顔写真付きの会員カードを作る必要があります。(入会金や年会費は無料)
プロ用、特に飲食業向けスーパーというだけあって、ケーキ型や、カクテルグラス、10kgの食用油、5kgのパスタやビールジョッキを洗う機械など、一般のスーパーには無い物が売っています。
僕は製菓材料やカクテルセットなど、他のスーパーには売っていない、ちょっとマニアックな買い物の時に使用しています。
買い物の流れ
カート
まずはカートを準備しましょう。大抵のドイツのスーパーには日本と比べたらだいぶ大きなカートが店の入り口に置いてあります。このカートは盗難防止か返却促進の為か理由はわかりませんが、コインでロックを外さないと使えないようになっています。(下記の写真黄枠)

使えるコインは50セント、€1、€2です。10セントと20セント硬貨は使えないので注意してください。(コインは空色枠のチェーンを差し込む事で回収できます)
また手持ちにコインがない場合は、スーパーのインフォメーションなどに行って両替をお願いしてみて下さい。店員さんも慣れているので快く対応してくれると思います。
紙幣などを持ってインフォメーションの店員さんに「Wechseln bitte:ベクセルン ビテ」と言えば両替してくれます。
ちなみにカウフランドにはカートコイン用の便利グッツが売っています。

このコインはカートを使う時に50セントや€1コインの代わりとして使います。
レジ横の棚、雑貨コーナーなどを探してみて下さい。
€0.69(約85円)です。
コインはカート返却時に回収して下さい。
パント:Pfand
パントって何?

パントが付いている容器には、上記の写真のようなマーク(赤枠)が記載されています。
パントとはドイツ語で「Pfand:パント」と書く言わば容器代の事です。
この容器代は飲み物を買う時に飲み物代+容器代の値段を支払うシステムになっていて、例えると、100円のビールを買いたくても実際にはビール代の100円+容器代の10円=110円払わないとビールを買えないという事です。
下記で説明しますが、このパントのお金は戻ってくるので安心して下さい。
いくつか例外もありますが、大抵のドイツで使われている飲料水の容器、例えばコーラや水などのペットボトル、ビールの瓶、ヨーグルトの瓶、レットブルの空き缶などがこの対象で、ワインなどはその例外と覚えておけば大丈夫だと思います。慣れれば自然と判るようになります。

僕がよく買うペットボトルや缶、ビール瓶などを揃えてみました。

上記の写真は左から、コカコーラ、缶、ビール瓶、水のペットボトルです。
容器の裏側にパントのマークがあったり、他にも「Pfandflasche」「Pfandglas」「MEHRWEG」(空色枠)などと記載されていると、パントが付いている容器となります。
缶の赤枠には「Einweg」「Pfandfrei」と書いてあって、これはパントがありません。
パントの対応方法
飲み物など、空になった容器は直ぐに捨てないで、ゴミ箱などとは別にパント用の袋などを用意して集めるといいと思います。
僕は、集めた容器を週末の買い物の時など、スーパーに行く時に持って行ってパントを回収してお金に変えています。
パントの戻し方・回収方法・使い方
さぁパントのお金を回収しましょう。とは言っても簡単で、スーパーに行って機械(下記の写真)に容器を返すだけです。レシートが出てくるので、それをお会計の時に一緒にレジに持っていくと、パント分をを代金から引いてもらうという方法で回収できます。

使用方法
- 投入口に容器を入れる。(青枠)
- 容器の数やパント代を確認する。(緑枠)
- ボタンを押してレシートを回収する。(黄枠)
オレンジ枠の所は、ビール瓶などを6本や8本など、ケースごとまとめて回収する時に使います。
パントを回収する機械の使い方
1.容器を入れる。

キャップが手前にくる向きで、一本ずつ入れて下さい。
2.モニターでパントの代金と容器を確認する。

上記の画面は、容器5本で€0.98(約117円)となります。ちなみに「ZUM BEENDEN BONTASTE DRÜCKEN」は日本語で「ボタンを押して終了します」と表記されています。
3.ボタンを押してレシートを回収

上記の写真では€0.98(約120円)分のパントを回収できました。(空色枠)
まるで割引券みたいですが、自分で事前に払ったお金を返してもらってるだけなので騙されないで下さいね(笑)
パントのレシートだけをインフォメーションや店員さんに直接渡して、お金と交換して貰うことができます。このレシートを見せて、Pfand bitte!(パント ビテ!)と言えば通じると思います。
気を付けて下さい
特にペットボトルなどはラベルにパントのマークが付いているので、容器からラベルを剥がすとパントが無効になってしまします。なので容器からラベルを剥がさないようにして下さい。
このパント代は一律では無く8セント〜25セントまで種類があります。
パント代は1本1本は小さな物ですが、集まると結構な値段になるので侮れません。
参考までに、下記の写真は、僕が毎週買っている、1本1.5Lの6本セットの炭酸水が、水代が€1.08(約130円)、パント代が€1.50(約180円)、合計で€2.58(約210円)になります。
12本のペットボトルのパント代が合計€3(約360円)になります。
水よりもパント代の方が高いです。

上記の写真は約1週間分の飲料水です。
ちなみに僕はドイツに来たばかりの時はパントなど知らないので思いっきり容器をゴミと一緒に捨ててました!さらにその後ビールの瓶にパントがある事を知ってもヨーグルトの瓶にもパントがある事は気が付かないで更に長い間そのまま捨ててました!!
下記はヨーグルトの瓶の写真です。飲み物でも、ビール瓶でも、ペットボトルでもないので、パントが無さそうに見えますが、裏面にはしっかりと「Pfandglas」とあります。

裏面

結構最近まで気が付きませんでした。友人に教えてもらって、気が付いた時はショックでした。
この瓶のパント代は15セント(約20円)です。
野菜・果物
野菜はドイツ語で「Gemüse:ゲムューゼ」、果物は「Obst:オーブスト」といいます。
ドイツの野菜・果物はジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、トマト、カリフラワー、白菜、など季節によってはズッキーニ、南瓜などの野菜、果物もりんご、バナナ、ラフランス、キウイ、イチゴ、ラズベリー、ブルーベリーなどが売られています。ちなみにどれもヨーロッパ産です。
ここでポイントなのはそれらの野菜や果物が、個数売りなのか、量り売りなのかを、商品の値札をみて、見極める必要がある事です。
個数売りは値札にマークや、「Stück:シュトゥック」、量り売りは値札に「kg」と書いてあるので、確認するようにしましょう。
量り売りの商品は商品棚の横にある秤で測る必要があります。

個数売りの値札(緑枠)
量り売りの値札(緑枠)

最近になって個数売りの値札も、量り売りの値札も、マークがついて見やすくなりました。
下記は秤の写真です。
1.使用方法は、商品を秤にのせて、液晶画面(青枠)から商品を選んでタップして下さい。
2.横から値段とバーコードの書いたシールが出てくる(緑枠)ので、それを商品を入れた小袋に貼り付けてレジでお会計をしてください。

上記の秤は野菜や果物が売っている棚の横にあります。
僕はたまに小袋に入れるのが面倒で、バナナなどにシールを直接貼ってますが、それでも問題ないです。
あと、僕は未だに量り売りの商品と気が付かずに、シールを貼らないでレジに持って行ってしまいます。そんな時はレジの店員さんが気が付いて教えてくれます。ジェスチャーでも十分に理解出来ると思います。そしたら慌てずに、レジ近くにある、秤に商品を量りに行ってください。
シールの付け忘れは僕も現地民もよくやる事なので、別に忘れても気にする必要はありませんが、会計時に色々言われて面倒だと思う人は、カートに商品を入れる時によく値札を確認するようにして下さい。
また、カウフランド以外の主なスーパーの場合はレジに秤の機能が付いていて、バーコードを読み込むのと同時に自動で会計してくれます。
肉
ドイツは、肉食の国で、特に豚肉やチキンは美味しいとされています。肉はドイツ語で「Fleisch:フライシュ」豚は「Schwein:シュバイン」、牛は「Rind:リンド」、鶏は「Hähnchen:ヘンシェン」、七面鳥は「Pute:プーテ」といいます。
量も多くて、安いのでお勧めです。でも安いせいか、大きな塊肉で売っていて、鶏もも肉も骨付きで売っていたり、豚のバラ肉も骨付きの塊肉だったりと、日本に比べ余り精肉されていないのが特徴です。
その為、お肉を調理する場合は料理前に一手間が必要になります。
お会計
レジはドイツ語で「Kasse:カッセ」と言います。レジに来たら、供え付いているベルトコンベアに商品を乗せて順番待ちをします。順番になったらハローと店員さんに一声かけるのが挨拶になります。
レジ袋・買い物袋
レジ袋はドイツでは立派な商品として、レジのベルトコンベアーの所に売られています。
袋の形もデザインもリニューアルしたり、スーパーのロゴが入ったりしていて、結構楽しいです。

上の写真のレジ袋はカウフランドの物です。値段はそれぞれ
左のプラスチック袋:€0.49(約60円)
中央の赤い不織布の袋:€0.59(約70円)
右の紙袋:€0.20(約24円)
僕は赤い色の袋を買って、カウフランドに行く時は持って行くようにしています。
まとめ
今回はドイツのスーパーのでの買い物について、スーパーの種類から、ドイツ特有のパントについての対応や、回収方法、野菜やお肉の買い方、お会計の流れまでを紹介しました。
ドイツのスーパーは、陳列方法やパント、カート大きさや使い方、商品の買い方など、日本と違うところが沢山あって面白いです。
あと、とても安いのが特徴だと思います。外食すると一食当たり飲み物を含めると1人大体€20(約2400円)しますが、スーパーで買い物をすると1人€10(約1200円)もあれば飲み物を含めても、十分お腹いっぱいになる量を買い揃えることができると思います。僕も外食に飽きて、自炊をするようになってからは食費を抑えることが出来るようになりました。
この機会にスーパーでの買い物に挑戦して、よりドイツでの生活を楽しんでくださいね。
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